QNAP TS-464でストレージプールの作成
渡しの場合は、シックボリュームを作成し、スナップショットを利用します。
その場合は、必ずストレージプールの作成が必要です。
RAID構成はストレージプール作成時に設定します。
なお、運用性や利便性を無視して、性能だけを求める場合は、ストレージプールを作成せずに、静的ボリュームを作成する事で、2割程度ランダムIOアクセス向上が見込めます。
性能だけで評価すると、以下の通りです。
静的ボリューム > シックボリューム > シンボリューム
シンボリュームだと、ストレージプールの空き容量を管理する必要があるので、個人用途であれば、シックボリュームがお勧めです。
-
左のペインから「ストレージ/スナップショット」をクリックし、右上の「新規ストレージプールを」クリックします。
-
「次へ」をクリックします。
現時点ではM.2 Type2280 SSDを搭載していないので、Qtierの構成は出来ないが、将来の拡張性として、M.2 Type2280 SSD x 2のRAID1領域を、このプールにQtierとして追加出来る余地を残しています。 -
RAIDタイプにはRAID5、搭載している4つのHDD全てを選択、ホットスペアディスクはなしで「次へ」をクリックします。
「SEDセキュアストレージプールを作成する」というのは、ハードウェア的にSelf Encrypting Drive(SED)対応のHDDやSSDを使っている場合に、有効に出来るものです。
意図してSEDドライブや、opal準拠など特殊なものを購入していなければ、非対応のものなので無視して良いです。 -
「アラートの閾値」は80%、「保証されたスナップショット領域の有効化」は20%で「次へ」をクリックします。
-
「作成」をクリックし、データ消去の確認で「OK」を選択します。
-
しばらくするとストレージプールの作成が完了するので、「閉じる」をクリックします。
これでストレージプールの作成は完了です。
QNAP TS-464でボリュームの作成
ストレージプールの作成が完了したら、作成したストレージプール上にシックボリュームを作成します。
-
左のペインから「ストレージ/スナップショット」をクリックし、右上の作成ボタンから「新規ボリューム」を選択します。
-
シックボリュームが選択されている事を確認し、「次へ」をクリックします。
なお、シンボリュームにしたければ、「タイプの変更」でシンボリュームを選択して下さい。 -
「ボリューム容量」に任意の値を入力し、「ファイルシステムオプション」のアイノード別バイト数には32Kを選択し、「次へ」をクリックします。
なお、QNAP TS-464のQTS5.0で採用されているファイルシステムはetx4なので、アイノード別バイト数で指定した値は、Linuxのmkfs.ext4の-iオプション(bytes-per-inode)で指定するものと同義と思われます。
-
「完了」をクリックします。
私の場合は、ボリューム容量に5TBを指定、アイノード別バイト数には32Kを選択しました。
ファイル/フォルダーの最大数には、167Mと表示されていますが、この計算式は、「ボリュームサイズ(バイト)÷アイノード別バイト数」の結果です。
ボリュームサイズである5TBをバイトに換算すると、5,497,558,138,880バイト、アイノード別バイト数である32KBをバイトに換算すると32,768バイト。
「5,497,558,138,880バイト ÷ 32,768バイト = 167,772,160個」
よって、ファイル/フォルダーの最大数として表示されている167Mの通り、およそ1.6億のファイルやフォルダを作成出来るという事になります。
ボリュームサイズは最大で127.99TBまで拡張可能となる設定値となります。
inode数は多ければ多いほど良いというわけではなく、ext4の仕様で未使用のinodeについても256バイト使われてしまいます。
そのため、「167,772,160個 x 256バイト = 42,949,672,960バイト」40,960 MBとなり、5TBの内40 GB程度は何も使っていなくても未使用のinodeのために消費される計算です。
アイノード別バイト数が32KBだと、それより小さいファイルでも32KBの領域が使われてしまうので、平均ファイルサイズ、将来配置するファイルやフォルダの総数、将来拡張するであろう最大ボリューム容量、それぞれのトレードオフで決定します。
なお、アイノード別バイト数は一度決めると変更する事は出来ませんが、ボリューム(ファイルシステム)を拡張すれば、拡張した分だけボリューム作成時に設定したアイノード別バイト数に準じてinode数は増えます。
0 件のコメント:
コメントを投稿