QNAP TS-464でストレージプールの作成とボリューム作成

2022年8月15日月曜日

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QNAP TS-464でストレージプールの作成とボリューム作成

QNAP TS-464でストレージプールの作成

渡しの場合は、シックボリュームを作成し、スナップショットを利用します。
その場合は、必ずストレージプールの作成が必要です。
RAID構成はストレージプール作成時に設定します。

なお、運用性や利便性を無視して、性能だけを求める場合は、ストレージプールを作成せずに、静的ボリュームを作成する事で、2割程度ランダムIOアクセス向上が見込めます。

性能だけで評価すると、以下の通りです。
 静的ボリューム > シックボリューム > シンボリューム
シンボリュームだと、ストレージプールの空き容量を管理する必要があるので、個人用途であれば、シックボリュームがお勧めです。

  1. 左のペインから「ストレージ/スナップショット」をクリックし、右上の「新規ストレージプールを」クリックします。

  2. 「次へ」をクリックします。
    現時点ではM.2 Type2280 SSDを搭載していないので、Qtierの構成は出来ないが、将来の拡張性として、M.2 Type2280 SSD x 2のRAID1領域を、このプールにQtierとして追加出来る余地を残しています。

  3. RAIDタイプにはRAID5、搭載している4つのHDD全てを選択、ホットスペアディスクはなしで「次へ」をクリックします。
    「SEDセキュアストレージプールを作成する」というのは、ハードウェア的にSelf Encrypting Drive(SED)対応のHDDやSSDを使っている場合に、有効に出来るものです。
    意図してSEDドライブや、opal準拠など特殊なものを購入していなければ、非対応のものなので無視して良いです。

  4. 「アラートの閾値」は80%、「保証されたスナップショット領域の有効化」は20%で「次へ」をクリックします。

  5. 「作成」をクリックし、データ消去の確認で「OK」を選択します。

  6. しばらくするとストレージプールの作成が完了するので、「閉じる」をクリックします。
    これでストレージプールの作成は完了です。

QNAP TS-464でボリュームの作成

ストレージプールの作成が完了したら、作成したストレージプール上にシックボリュームを作成します。

  1. 左のペインから「ストレージ/スナップショット」をクリックし、右上の作成ボタンから「新規ボリューム」を選択します。

  2. シックボリュームが選択されている事を確認し、「次へ」をクリックします。
    なお、シンボリュームにしたければ、「タイプの変更」でシンボリュームを選択して下さい。

  3. 「ボリューム容量」に任意の値を入力し、「ファイルシステムオプション」のアイノード別バイト数には32Kを選択し、「次へ」をクリックします。
    なお、QNAP TS-464のQTS5.0で採用されているファイルシステムはetx4なので、アイノード別バイト数で指定した値は、Linuxのmkfs.ext4の-iオプション(bytes-per-inode)で指定するものと同義と思われます。

  4. 「完了」をクリックします。
    私の場合は、ボリューム容量に5TBを指定、アイノード別バイト数には32Kを選択しました。
    ファイル/フォルダーの最大数には、167Mと表示されていますが、この計算式は、「ボリュームサイズ(バイト)÷アイノード別バイト数」の結果です。
    ボリュームサイズである5TBをバイトに換算すると、5,497,558,138,880バイト、アイノード別バイト数である32KBをバイトに換算すると32,768バイト。
    「5,497,558,138,880バイト ÷ 32,768バイト = 167,772,160個」
    よって、ファイル/フォルダーの最大数として表示されている167Mの通り、およそ1.6億のファイルやフォルダを作成出来るという事になります。
    ボリュームサイズは最大で127.99TBまで拡張可能となる設定値となります。
    inode数は多ければ多いほど良いというわけではなく、ext4の仕様で未使用のinodeについても256バイト使われてしまいます。
    そのため、「167,772,160個 x 256バイト = 42,949,672,960バイト」40,960 MBとなり、5TBの内40 GB程度は何も使っていなくても未使用のinodeのために消費される計算です。
    アイノード別バイト数が32KBだと、それより小さいファイルでも32KBの領域が使われてしまうので、平均ファイルサイズ、将来配置するファイルやフォルダの総数、将来拡張するであろう最大ボリューム容量、それぞれのトレードオフで決定します。
    なお、アイノード別バイト数は一度決めると変更する事は出来ませんが、ボリューム(ファイルシステム)を拡張すれば、拡張した分だけボリューム作成時に設定したアイノード別バイト数に準じてinode数は増えます。

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